医学教育モデル・コア・カリキュラム

教員日誌医歯学だより

No.2 医学教育モデル・コア・カリキュラムの改訂

平成23年3月末日に、新しい医学教育モデル・コア・カリキュラムが公開されました。Outcome-based education OBEが初めて記載されたことは注目に値します。

鹿児島大学医学部医学科の新カリキュラムを2年前に検討した時に、世界の医学教育の標準となっていたOBEに基づいた教育を提案し、第一歩として臨床能力competenceを記載した教育到達目標が教授会で承認されました。さらに医歯学教育開発センターでは3 phaseの学習によるOBEの教育体系を作りました。Competenceの達成度を評価する新しいOSCEの開発により、6年生の学習成果の評価体制も整えつつあります。本学医学科のカリキュラムは理念に基づいた体系的な学習が計画されているという点でおおいに誇れるものだと思います。

新モデル・コア・カリキュラムの改訂は主として診療参加型臨床実習の充実のための指針の明確化です。修得可能な内容に厳選され、実施出来るようにならなければいけない手技は増え、小児科実習、救急医療実習の内容が具体的に記載されました。「臨床実習を行うに当たっては、総合的な診療能力の基礎としての知識・技能・態度の習得に向けて、個々の臨床実習を独立して行うのではなく、臨床実習全体を体系的に遂行させる統轄責任者が必要である。」と明記されています。平成23年度は本学の臨床実習も体系的に計画し、実施、評価する体制を整備することがいよいよ必要となってきました。

 

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