「血液・免疫疾患研究分野」は、2004年1月に医学部附属難治ウイルス病態制御研究センター内に「感染宿主応答研究分野」として開設されました。2009年5月、分野名称を「血液・免疫疾患研究分野」へ変更し、また2009年1月からは鹿児島大学病院血液・膠原病内科としての病院での診療が本分野の正式な業務として加わりました。
当分野の構築のために創成期から多大な貢献をされた有馬直道前教授が2015年3月に定年退官されました。有馬前教授は当分野を難治ウイルス病態制御研究センターの一分野として「無」の状態から作り、育ててくださいました。さらには、血液・膠原病内科としての鹿児島大学病院での「立ち位置」も、大講座制から臓器別講座への変革の中にあって、同じく「無」の状態から育ててくださったことになります。
初代教授有馬直道に代わり、2015年11月に第二代教授石塚賢治が着任しました。2019年4月に難治ウイルス病態制御研究センター所属から外れ、院内の他の診療科と同じく医歯学総合研究科に所属する「血液・膠原病内科学分野」として、新たな一歩を踏み出しました。
血液・膠原病内科の診療としては、外来の年間総患者数は約1,700名、成人T細胞白血病(ATL)、悪性リンパ腫、多発性骨髄腫などの血液疾患と自己免疫疾患の診療を担当しています。病院雇用のスタッフ、医員、院外勤務者を合わせると、30名を超えようとするメンバーとなり、病棟は平均病床数30床を超える規模に成長しています。
また、特に本県に多発する難治性血液がんの成人T細胞白血病・リンパ腫(ATL)の病因と病態の解明、治療法の開発は当分野に課せられた使命として取り組んでいます。