倫理委員会の承認を得た研究

血管肉腫・乳房外パジェット病の診断・治療を受けた患者さんへ

研究課題名および代表研究者 「血管肉腫・乳房外パジェット病の発がんに関連する遺伝子の探索に関わる多施設共同研究」
鹿児島大学医学部・歯学部附属病院 感覚器センター皮膚科
講師 藤井 一恭
対象 平成16年4月から平成28年7月末までに鹿児島大学病院感覚器センター皮膚科を受診し、診断・治療のために病変を切除した血管肉腫・乳房外パジェット病の患者さんを対象としています。
研究機関名
  • 鹿児島大学大学院医歯学総合研究科 皮膚科学

目的

 血管肉腫、乳房外パジェット病は珍しい皮膚がんであり、発がんの原因や治療効果を決める要因などわからないことが多数あります。我々はこれらの疾患の原因や新たな治療法、治療法の効果を予測できる因子などを明らかにしたいと考えていますが、患者さんの数が少ないことから一つの施設での研究には限界があります。このため国内で同様の疾患を診察している複数の大学、病院と共同で研究を行いたいと考えています。

他の皮膚癌であるメルケル細胞がんや、子宮頸がんなどではウイルス感染が発がんに関連していることが知られています。血管肉腫や乳房外パジェット病でも同様にウイルス感染の関与がないか、ウイルスに感染した細胞やがん細胞を排除する働き(免疫反応といいます)に異常が無いか、免疫反応の違いによって治療経過に違いが無いかを明らかにすることが今回の研究の目的です。

方法

この研究では検査や手術の際に採取した組織のうち検査で使用した残りの部分を用いて、がん細胞の周りにどのような細胞が認められるのかを調べます。集めた試料(検体及び診療録のデータ)をこの研究の中心的な役割をしている京都大学に送り、免疫反応に関する分子の解析を行います。京都大学に提出する情報には個人を直接特定できる項目は含みません。なお別途お願いして書面にて同意を頂かない限り、遺伝子解析に関する研究(次世代シーケンサを用いて全エクソームシークエンス)は行いません。

個人情報の扱い

研究で使用する診療情報は、患者さんの氏名や住所など、患者さんを直接特定できる個人情報を削除します。また、研究成果は学会や学術雑誌などで発表することがありますが、その際も患者さんを特定できる情報は使用しません。

問い合わせ

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