ロボット支援手術

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2017年1月、手術支援ロボット「ダヴィンチ」
(da Vinci Xi サージカルシステム)が当院に導入されました。
前立腺がんに対するロボット支援前立腺全摘除術は
すでに保険収載されていたため、
泌尿器科では同月から開始しています。

現在までに100名以上の患者さんがこの治療を受けています。
また、腎がんに対するロボット支援腎部分切除術を2018年から開始しており、
2020年からは膀胱がんに対するロボット支援膀胱全摘除術を開始しています。
泌尿器科ではこの”3つの泌尿器がん”に対して、ダヴィンチ手術が保険適応となっています。
泌尿器科には現在5名のダヴィンチ手術の認定医がいます。

前立腺がん

従来、前立腺がんの手術では、開腹手術(下腹部正中切開)による前立腺全摘除術が行われてきました。 当院では2011年から腹腔鏡手術、2017年からロボット支援手術による前立腺全摘除術が行なわれています。 すでに100名を超える患者さんがロボット支援前立腺全摘除術を受けています。 期待余命が10年以上で、前立腺にがんが限局している患者さんに可能な限りロボット支援手術を行います。

腎ガン

従来、腎がんの手術では患側の腎を摘出する根治的腎摘除術が行われてきましたが、近年、腫瘍径の小さながんに対しては腎機能の温存を目的とした、腎部分切除術による腎機能温存手術が行われています。 当院では、2000年頃より開腹手術による腎部分切除が始まり、2010年からは腹腔鏡手術、2018年からロボット支援手術による腎部分切除術を行なっています。 ステージⅠ(腫瘍径7cm以下)で転移のない腎がんの患者さんに可能な限りロボット支援手術を行います。

膀胱がん

膀胱がんの手術療法の一つに膀胱全摘除術(+尿路変向術)があります。従来は開腹手術で行われてきましたが、当院では2012年から腹腔鏡手術を開始し、2020年からロボット支援手術を開始します。
転移のない筋層浸潤膀胱がん、BCG膀胱内注入療法に抵抗性の膀胱上皮内がん(CIS)の患者さんに可能な限りロボット支援手術を行っています。

ロボット支援手術は開腹手術と比較して出血量が少なく、入院期間が短い点で優れているとされています。
患者さんの状態によっては、ロボット支援手術ではなく、開腹手術や腹腔鏡手術を選択する場合もあります。