縁もゆかりもない鹿児島
専門医制度で入局
リハ科医を目指す!
Q. リハビリテーション科の専門医を取得しようと思ったきっかけは?
患者さんのその後が気になり始めたのがきっかけ
「脳卒中の患者さんに重たい麻痺が残ってしまった。」
「体が衰えても家でなんとか生活していた高齢者が入院して、家族は介護をどうするか悩んでいた。」
「骨折で手術した患者さんが家でちゃんと生活できるかが不安になっていた。」
研修医のときに、こういった患者さんがその後どうなったか気になり始めたのがきっかけでした。次第に在宅や生活期まで考えた医療をしたいと思うようになり、鹿児島大学リハビリテーション科の医局会を機にリハビリテーション科医になろうと決めました。
Q. なぜ鹿児島大学リハビリテーション科で研修したのか?
「今」興味があることを「今」したい
医局説明会に行って決意!
当時、リハビリテーション医学を勉強する機会はほとんどなく、周囲にリハビリテーション科の先生がいなかったので、インターネットでいろいろ調べました。
たまたま鹿児島大学リハビリテーション科の医局説明会の案内をみたので、鹿児島には縁もゆかりもなかったですが思い切って参加しました。そこで聞いたお話はとても胸に響くものがあり、迷いもありながら「今」興味があることを「今」したいとの思いで、リハビリテーション科を選びました。
私の研修プログラム
私が入局した年度から専門医制度が開始されました。
急性期・回復期・生活期の研修病院で脳卒中・整形疾患・内部障害のリハビリテーション診療を研修しました。
年次研修 | 1年目 | 2年目 | 3年目 | 4年目 | 5年目 |
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研修病院 | 鹿児島大学病院 (回復期病棟) |
加治木温泉病院 今村総合病院 |
鹿児島大学病院 (急性期) |
基礎研究 | 基礎研究 |
その他 (他の資格取得など) |
大学院入学 | 大学院生リハ科 専門医取得 |
大学院生 |
リハビリテーション科として働いている感想と働き方
週2回の非常勤と研究の日々は刺激的
現在は大学院生として週3回の研究日と週2回の非常勤で働いています。非常勤先では嚥下障害や痙縮治療など専門外来に加えて、主治医・各療法士とともに入院患者のリハビリテーション診断・治療の方針を決めています。リハビリテーションに力を入れている病院なので、医療スタッフに対する勉強会や研究・学会発表のお手伝いもさせていただいてます。
大学院では非ヒト霊長類脳卒中モデルで新たなリハビリテーション治療の開発や脳卒中の病態生理について研究しています。他の研究室や他大学との共同研究も盛んにしているため、リハビリテーションに限らず神経生理学や神経薬理学など様々な分野の知識を学ぶことができ、非常に刺激的な日々を送っています。
曜日 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 |
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業務内容 | 研究 | 研究 | 非常勤 | 研究 | 非常勤 |
「リハビリ」は魔法の言葉ではありません。
患者さんのその後の人生に大きく関わる
「治療が終わったので、あとはリハビリを頑張りましょう。リハビリ病院に転院しましょう。」
医療の現場ではよく耳にする言葉です。
リハビリテーション科医になる前の私は「リハビリ」は励行するもので、「リハビリ病院」はブラックボックスでその先がどうなるか全く検討がつきませんでした。「リハビリ」は魔法の言葉ではありません。そこには障害に対する正確な診断と各療法士への具体的な指示が必要です。さらに知識だけでなく、各専門職とのチームワークや患者・家族との入念なコミュニケーションが最良なリハビリテーションが必要です。
今は「リハビリ」に関して患者や家族に説明する場面は何よりも緊張します。リハビリテーション科医が説明する予後・治療方針はその方の人生や終の住処に大きく影響してしまうからです。
鹿児島大学リハビリテーション科では「訓練室で指導ができるリハ科医たれ」をモットーに、患者さんと一緒に歩むことを大事にしています。専門研修で多岐にわたるリハビリテーション医療の知識と人間性を育ててくれる素晴らしい医局だと思いますので、ご興味のある方は是非ご連絡ください。