お知らせ

第63回日本神経学会学術大会において、当科鹿児島大学病院脳・神経センター所属の樋口 雄二郎助教が、2022年度「日本神経学会賞 学術研究部門」を受賞しました。この賞は、神経内科分野で研究に積極的に関わり、その発展・向上に寄与した45歳以下の日本神経学会会員へ授与される賞です。受賞テーマは「遺伝性ニューロパチーの遺伝学的研究」で、教室のテーマである神経難病の原因をみつけて、すこしでも疾患の治療に近づけるという目標のもと、卓越した能力と努力で、2つの疾患の原因を同定し、病態の解明を行いました。

一つは、シャルコー・マリー・トゥース病(CMT)を引き起こす原因遺伝子MMEの発見で、AR-CMT2Tと名付けられた病気は、常染色体潜性遺伝形式のCMTで最も多い原因となり、世界中で本症が見つかっています。それによりCMTの診断の改善に大きな貢献をしています。

また、末梢神経障害を伴う小脳失調症を(SCAN3)と名付け、その原因COA7とともに報告しました。ミトコンドリア関連の遺伝子で治療法に近づきました。

この2疾患の原因遺伝子を発見した功績が評価され、今回の受賞となりました。

 日本神経学会の賞でもっとも価値ある賞であり、来年度の日本神経学会で樋口助教の特別講演が行われる予定です。

 

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第63回日本神経学会学術大会 大会長 服部信孝 順天堂大学教授 から表彰される樋口雄二郎助教。

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