平成24年3月4日に「地域医療を担うプロフェッショナリズム教育」指導医・指導者講習会 第7回が行われました。
1.桜ヶ丘キャンパス学習支援システムの活用
講師:村永 文学(附属病院医療情報部)、藤野 敏則(母性・小児看護学)、高村 昭輝(金沢城北病院)
医学科3名、保健学科3名、歯学部教員3名、指導医5名、学外指導医・指導者3名が参加し、医療情報部 村永先生の講演、指導により、1)e-learningの概要と桜ヶ丘キャンパスで利用可能なMoodleのシステム、2)医学部で利用しているe-ポートフォリオの目的と内容、3)遠隔地との医療を支援し、患者が自己のデータを取得するITKarteの概要と、桜ヶ丘キャンパスでの登録、運用の実際について説明があった。
その後、講習会用のIDとパスワード、教員IDとパスワードを用いて、桜ヶ丘Moodleへのアクセスとログインの方法の説明の後、各自が情報端末を用いて練習用コースの作成について演習を行った。
最後に、e-ポートフォリオにログインし、講習会の振り返りを記載した。
2.臨床実習のカリキュラム開発
講師:田川 まさみ(医歯学教育開発センター)、高村 昭輝(金沢城北病院)
臨床実習を担当されている指導医・指導者を対象とした本プログラムには、医学科教員3名、保健学科教員1名、学外指導医・指導者5名、研修医1名、学生1名が参加し、医歯学教育開発センター 田川 まさみ先生の講義、全体討議が行われました。参加者は、現在医学部に求められている診療参加型臨床実習に関する国内の動向と指導内容と方法を講義とビデオの供覧、全体討議によって理解したうえで、鹿児島大学での実習の計画を立案した。ビデオを供覧後、参加者から、大学付属病院の呼吸器内科では指導体制を整えている一方、学外病院では指導者の時間を十分に割くことができない現状が説明された。現在は研修医が判断する内容を学生が行っている。5年生からは5年次の後半からはビデオで提示された実習を受けたいという意見も出された。学生、教員が準備をして個々の学生と状況を考えながら実施していることが必要であることが確認された。
3.ランチョンセミナー「オーストラリアの過疎地で行われている遠隔医学教育
講師:高村 昭輝(金沢城北病院)
昨今、過疎地域での医師不足は日本だけではなく、世界各国で喫緊の課題となっている。それらの打開策の1つとして医学教育からのアプローチも世界各地で行われ始め、過疎地域での卒前臨床実習や卒後教育などがさかんに行われるようになってきた。ただ、そのためには過疎地域での教育の質が担保されなくてはならず、その1つの手段として遠隔教育が導入されている。現在、オーストラリアで行われている学生実習での遠隔教育や大学院教育での遠隔教育の例を示し、日本での可能性について考えた。