医学科2年生の授業「チーム医療1」で、学生は鹿児島市内の15か所の地域医療・保健・福祉施設と、鹿児島大学病院の看護部・検査部・薬剤部の学外・学内の施設を1か所ずつ見学実習し、医療従事者の仕事を学びました。実習を終えた118人の学生は15のグループに分かれ、学んだことをポスターにまとめて、授業の最終日に発表しました。
ポスター発表では、医療機関内での小さいチーム医療と地域や社会を含めた大きいチーム医療といった大小のチーム医療の存在を考えたグループや、病気を発症して入院・検査する段階から、治療・リハビリ・退院・在宅といった時系列で、それぞれの段階に必要なチーム医療をまとめたグループなど、様々な観点から考えたチーム医療が発表されました。自分のグループでは気づかなかった視点や意見に刺激を受け、また、お互いに質疑応答することで、考えが深まっていくことを実感した学生が多かったようです。
「チーム医療」という言葉は以前から耳にしていたが、この一言をこれほど考えることになるとは思わなかった、学生の今はまだ実際の現場のことについてはよくわからず想像するだけだったが、実習を通してチーム医療の意味が理解できた気がする、自分は医学生なんだと改めて自覚したなど、素直な感想も見られました。
ある学生のふりかえりには、「最近、ただ淡々と勉強していた自分に『医師になる』という現実味を与えてくれたように思う。チーム医療という知識のほかに、今自分が学んでいる様々な分野の学問が将来医師になる自分につながるんだという意識も得られるありがたい授業を受けることができたことを感謝しようと思う」とありました。
医学生としての視点で、医療・保健・福祉施設を実際に見学できたことは、自分たちが医療を担う時代の高齢化社会を身近なこととしてとらえるきっかけとなり、学生に多くの刺激を与えたようです。
お忙しい中、実習を受け入れてくださった施設の方々をはじめ、ご協力くださったみなさま、どうもありがとうございました。
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<ポスター発表の様子>
<各グループポスター>