ベーシックコース説明会を開催しました!

【日時】平成29年2月17日(金) 16:00~16:30
【場所】鹿児島大学医学部保健学科 601号室

鹿児島大学保健学科3年生を対象にベーシックコース説明会を開催しました。

まず、島嶼・地域ナース育成センター 副センター長 丹羽教授よりベーシックコースの概要について説明がありました。
島嶼看護学実習・総合テーマ実習・チーム医療実習では、独自で多様な文化(価値観、生活様式、風土)をもつ離島あるいはへき地で実習を行います。
では、島嶼看護学実習とはどのような実習なのでしょう?

=島嶼看護学習の目的=
*“対象を全人的に捉える”能力を鍛える
*対象の「その人らしい」生活をコミュニティがどう支えているかを理解する。

この実習を通して、離島で生活する人々と交流することにより、そこで暮らす人の生活習慣や価値観・規範・信条・死生観およびコミュニティ(地域・集団)のもつ特性などについて把握すること、そのことが対象の生活過程や生き方などに影響しているということを理解し、対象の「その人らしさ」を形成しているものはどういうものであるかを学んでいきます。

ss 20170301 02ベーシックコース1期生の磨井大和さん(鹿児島大学病院新人看護師)が島嶼看護学実習での学びを発表してくださいました。
磨井さんからは、「“全人的に捉える”とは?“個別性”とは?・・なんでしょうか?」「実習中、退院支援パンフレットを作ったときに看護師さんや先生から個別性を尊重して、その人らしさを取り入れて・・・といわれたことがありませんか?」と3年生へ問いかけながら、自分の体験を通してその意味について説明してくださいました。
また、離島での実習をイメージしやすくするために4年生の時に自分たちで作成した実習中の動画を見ていただきました。
最後に、「今までは“全人的”“個別性”という単にイメージでしかなかったものが、この実習を通して実感することができました。」とお話ししてくださいました。

ベーシックコース説明会の前に開催された鹿児島大学病院説明会の際に、磨井さんがある患者さんとの看護場面を語ってくださいました。
急性期病院では立ち止まって考えられる時間さえなく、さらには新人看護師として毎日新しいことばかりでついていくのに精一杯なのに、こうやって立ち止まって振り返りながら看護の意味を見出すことができたことは素晴らしいと思いました。
はじめの頃は身の回りの世話を懸命に行いますが、だんだんと自分の手を使っての日常的ケアよりも医療にかかわる技術的なケアや記録などに目を奪われて、こちらのほうを専門的技術とみなす傾向がでてきます。しかし、自分の行った看護に新たな意味づけをし、生き生きとこの場で語ることができたのも看護基礎教育のなかで「その人らしさを尊重する視点」をしっかりと学びとることができたからなのかもしれません。
「必ず看護がいいと思える」「自分にできることを最大限生かしていく。」と後輩たちへメッセージを発信していました。

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[参考文献]
武井麻子:感情と看護 人ともかかわりを職業とすることの意味 医学書院
川嶋みどり:看護の力 岩波新書

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